(令和5年6月議会・補正予算議案)文化会館のあり方検討に1227万円
令和5年6月第435回大野市議会定例会の議案の中身を説明します。今回は、議案第41号 令和5年度大野市一般会計補正予算(第2号)のうち、「10.4.7 文化会館あり方検討事業(地域づくり部地域文化課)」です。
石山市長の提案理由説明
市長は、議案等の提案理由において「地域づくり分野 みんなでつながり地域が生き生きと輝くまち」についての中で、『文化会館について、昨今の社会情勢や市の財政状況から、平成30年度に策定した大野市文化会館整備基本計画どおりに整備を進めていくことは困難であるものと考えています。本年度に入り地元地区や文化団体などから意見をお聞きするとともに、文化会館利用団体の実態調査を行いました。今後は、その意見や調査結果を取りまとめ、検討委員会を立ち上げて、これまでの整備方針も一つの案としながら、他の既存施設を活用した整備案も含め、文化会館の新しいあり方について検討を進めていきます。』と説明しました。
予算案の概要とこれまでの議論
7.報償費 315千円(検討委員会の委員謝礼等)
10.需用費 36千円(検討委員会のお茶代、消耗品)
12.委託料 11,924千円(既存施設の可能性調査) が計上されています。
なお財源はすべて一般財源(市税等)で賄う予定です。
平成31年3月議会において、年70,000千円程度と現状の2倍の維持管理費がかかる試算が示されたことから、施設のランニングコスト縮減や収益性を高めるといった取り組みを求めました(実施設計予算を認めつつ、議会の意見として付帯決議を付して議決)。
その後、令和3年度から大幅な市役所組織の機構改革があり、文化会館の所管が教育委員会から市長部局へ変更されましたが、その後も建て替えに向けた提案はありませんでした。
今回の論点(利用団体、地区住民、行政のスタンス)
今回、市の財政状況から計画通りの整備は困難との説明がありましたが、ランニングコスト縮減に向けた提案が出ているわけではありません。現在の文化会館は周辺住民の避難所としても指定されており、耐震性は低く、耐用年数が到来する令和8年6月をもって休館を検討する(大野市公共施設等総合管理計画・令和4年3月改訂で明記)方針だけが示され、一年以上放置されてきました。令和4年12月議会において大野市文化協会から早期検討を求める陳情を全会一致で採択したにもかかわらず、令和5年度当初予算において予算計上しないなど、大野市として文化会館をどうしたいのかがはっきりしません。しっかり議論していきます。