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(議会での議論・論点)大野市文化会館のあり方【付帯決議、基本計画、休館方針】

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議会の機関意思として「付帯決議」

大野市文化会館については、私が議員となった平成31年2月に、大野市教育委員会が「大野市文化会館整備基本計画」を策定し、同3月議会において新しい文化会館整備に向けた基本設計委託料70,000千円が予算計上されました。同基本計画では、隣接する公園の場所に現状の文化会館と同規模のホールを設けるとともに、現在の文化会館敷地に駐車場を整備するものでした。(大野市ホームページ(文化会館の整備)に基本計画が掲載されています。

市議会では、新築について市民の十分な理解が得られていないこと、建て替え後の維持管理経費の見通しも示されていないことから財政面での将来的な不安も懸念されることから、要望事項を付した上で予算を認め、別途、全会一致で付帯決議を可決しました。

議論深まらず…組織機構改革で市長部局へ所管変更

その後、令和に入り、令和元年度中に議論がまとまらず、上記基本設計委託料については、令和2年度へ予算を繰り越した(議会も繰り越し予算を議決した)上で、令和2年度に入ってからも議会で議論しましたが、維持管理経費を抑える対策、自主財源を賄う方策等の提案はなく、当初予定の令和5年度中の全体整備スケジュールが間に合わないと、令和2年9月市議会において教育委員会から報告がありました。

令和3年度に大幅な組織機構改革が行われ、新たに市長部局に設置された地域づくり部地域文化課の所管施設となりました。私も同年は地域づくり部を所管する常任委員会に入っていましたが、文化会館の改修に関する発言はありませんでした。(新型コロナ交付金を活用した座席の抗菌加工やトイレ洋式化は予算計上、議決あり)

現状施設「令和8年6月に休館を検討」の方針示される

令和4年3月に改訂された大野市公共施設等総合管理計画(大野市公共施設再編計画編)において、市全体の公共施設について「施設の方向性」を示しました。そこに、現在の文化会館について「令和8年6月までに休館を検討」と書かれています。

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その後も、現状施設の休館に対する代替機能をどう維持していくのか明確な方針は示されていません。そのような中、令和4年12月大野市議会に対して「陳情10号 大野市文化会館の整備に向けた早期検討を進めるよう求める陳情書」が提出され、賛成多数で採択したところです。

将来の大野市を担う子どもたちにとっても、文化・芸術を発表するホールやその練習する場所の機能は必要です。建物ありきではなく、必要な機能をどこに持たせるのか、私はショッピングモールヴィオなどの商業施設隣接でのホール、練習室の整備を求めていきます。(駐車場や市民が集う機能は商業施設で補完しつつ、官民連携の新たな拠点として位置づけることで、持続可能な管理運営を提案していきます)

見直し急務の公共施設…何が必要か徹底した議論を

私は令和4年12月の一般質問において、「公共施設への投資効果と事業者の稼ぐ力」として次の施設を取り上げ、テーマごとに議論しました。

●九頭竜保養の里(ホテルフレアール和泉、九頭竜温泉平成の湯、コテージ等付帯施設)
→来年4月から新たな指定管理者に管理を委託するにあたり、施設の改修経費を委託料で計上。28,300千円と多額の経費をかけて業者任せの整備にならないよう「付帯決議」を付けて可決。また、その財源の一部として地域振興基金10,000千円を取り崩す予定であり、貴重な財源を取り崩す明確な理由がなかったことから「予算組み替え動議」を可決、再考を求めました。

●職業訓練センターは直営で維持する方針を固めたことから働き手となる人材育成に取り組むことを、スターランドさかだには令和5年4月再開の方針が示されました。地元において運営協議会が立ち上がり、将来的な自立に向けて施設の方向性と合致することから、行政との協働が必要であると訴えました。

●まちなか交流センターは中心市街地活性化に向けた重要な産業振興施設として位置づけていましたが、屋内型遊び場整備の予定地として方針転換(用途変更)が示されました。施設の方向性を曲げてでも実施する意義や子育て世代にとって何度も行きたくなる工夫とともに、現在利用する方々に不都合がでないよう代替施設の準備を万全に行うよう求めました。

●旧蕨生小学校跡地活用について、冬期間の来場者数減少が課題である道の駅越前おおの荒島の郷との連携として子どものそり遊びができるゲレンデ設置実現の声を届けました。

行財政改革の必要性とともに必要な投資がしっかり大野市の稼ぐ力につながるよう議論しました。引き続き、公共施設再編や職員定数の適正化は喫緊の課題であり、議会としてスピード感持った対応を求めていきます。

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