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(令和6年6月時点)大野市文化会館整備を巡る経緯、今後の論点(文化の拠点/避難所)

文化会館の整備で市長「踏みとどまる」発言…困惑する市民に自ら説明を

大野市文化会館の整備については、市長自らが「あり方検討委員会(条例ではなく要綱による委員会設置・市長の私的諮問機関)」を設置して議論している段階であった令和6年6月第439回大野市議会定例会において、本会議の場で「踏みとどまる」と発言。

第3回文化会館あり方検討委員会において、4つの整備案(※)を示したばかり。その委員会での議論を踏みとどまり、既存施設の音響、照明を改修する方針を示した今回の市長発言は、市民を困惑させています。関係者に対し市長自ら説明するよう求めており、議会としても論点を明確にしつつ、活発に議論していきます。

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議会における市長発言要旨

●市の財政状況「人口減少対策や市民生活に必要不可欠な基本インフラの維持、社会保障関係費など今後見込まれる財政需要の増大などを総合的に考慮した」
⇒これまでの議会において財政調整基金の残高は目標を達成しているなどの成果はこれまでも発言があったが、市の財政見通しは議会にも示されていないため、何を根拠に総合的に考慮するに至ったのかは不明です。

●あり方検討委員会での議論「それぞれの思いもあって歩み寄りにくいようだった。財政負担を尋ねる声もあり、私どもから案を出すべきだと考えた」
⇒第3回委員会に市長は出席しておらず、委員それぞれの思いをどうくみ取ったのか、委員と直接話して確認してほしいですし、事務局を務める市担当部署と市長とがズレていては市民との信頼関係は築けない。

文化会館を巡る経過

休館方針を示した後、代替案などが無かったため、議会として検討を進めるよう求めましたが、令和5年度当初予算での関連予算の計上が無く、速やかな対策を求めました。

  • 令和5年6月 1228万円の補正予算を議決(文化会館のあり方検討委員会の開催や調査にかかる委託料)

(※)新築もしくは増築の整備案を調査する予算に対して「調査結果が無駄にならないよう」求めた上で議決。なお、候補地の一つであった学びの里「めいりん」は、学校時間中は利用できないなど実現性が乏しいことから対象から外すよう求めた結果、①現敷地での新築、②駅東公園に新築、③結とぴあ裏に増築、④図書館横に増築-の4案で調査が行われました。

当然ですが、調査対象を決めたのも、調査費を執行したのも市です。この時点で既存施設の音響、照明を改修する方針は示されていませんでした。

  • 令和5年8月2日 大野市文化会館あり方検討委員会(第1回)
  • 令和5年8月31日 大野市文化会館あり方検討委員会(第2回)
  • 令和6年1月22日 大野地区第三地区が市長へ要望書(現在の文化会館は避難所となっており、新築されない場合は相応の避難所新設を求める内容)を提出
  • 令和6年4月30日 大野市文化会館あり方検討委員会(第3回)

第4回は令和6年7月を予定とした上で事務局(市)から委員会メンバーに対して、「今年度の上半期で残り2回の検討委員会を開催し、そこで報告書を出していただくことを予定している。市がその報告を受けてから市の方針を決定したいということで、うまくいけば今年度末には決定したいと思っている」と伝達している。

  • 令和6年6月3日 議会本会議で市長「踏みとどまる」と発言

 

私が考える文化会館を巡る論点

  1. 市長が発言した市の財政状況は、財政見通しすら示されていない中で何を根拠としたのか。また本当に財政状況が厳しいのであれば、他の施策も再検討すべきものがあるのではないか。
  2. 現在の文化会館閉館(令和8年6月予定)後の代替施設はどこになるのか。
  3. 文化活動に必要な機能(文化ホールと練習室(兼控室))とその整備手法はどうか。
  4. 現在の文化会館周辺地区の防災機能の強化(避難所のあり方含む)をどう示して安心感を与えるのか。

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