注目大野市政

信頼ある行政運営と健全財政

林議員が話題の大野市政やプロジェクトのを分かりやすく解説します。

(移動手段の確保)地域づくり方針に交通ネットワーク構築を位置づけ

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大野市ホームページ(パブリックコメント)にあるように、9月30日までを期間として、(改訂)大野市都市マスタープラン(案)の市民意見を募集中です。(特に第5章_地域別構想(地域づくりの方針)(PDF:12,834KB)において、結+DX(デジタルトランスフォーメーション)をベースに、2つの方針が示されています。)

今回の改訂により、令和12年(2030年)時点でどういった大野市を作っていくのか、そのまちづくりの骨格が固まることになります。そのため、令和4年9月第429回大野市議会定例会において、「大野に住み続けるための交通インフラ整備について」議論しました。その概要を共有します。
【関連記事】(令和4年9月大野市議会一般質問)機動的で信頼ある行政運営/交通インフラ整備

※なお、議事録は後日公開されます。聞き取り内容が異なる場合がありますので、御理解ください。


問 改訂予定の都市マスタープランにおいて持続可能な移動システムの構築が打ち出され、さまざまな主体による交通手段の確保に取り組むとしているが、阪谷地区での検討状況や事業者協力、自動運転技術の採用などの可能性は。

答 地区で出された不安や課題解消する手法として共助型の実証実験の実施を視野に取り組みを進める。令和6年度からの新たな交通体系に向けて協力いただける事業者を探して一緒になって作り上げていきたい。自動運転はまだ課題が多い。

大野市では、まちなか循環バスや乗合タクシーなど現状の交通体系を検証し、新たな体系で令和6年度から運行する方針です。

永平寺町などで行われている「共助タクシー」は地元住民による運行で移動手段を確保しており、阪谷地区だけではなく多くのエリアで取り組みが進むよう地元に入って議論していきます。併せて、配達や物流などを担う事業者と行政が手を組んで需要を生み出す仕組みも大野市は前向きに捉えています。

今後20年で15~64歳(生産年齢人口)が約半減(2020年に1.6万人⇒2045年に0.9万人)となる予測が出ている中、DX(デジタル技術を活用した社会の仕組み変革)も重要となりますので、将来を見据えて今、何をすべきか考え、動いていきます。

問 通勤通学のダイヤ改正を求める声に対して、JR西日本に働きかけは。

答 再三、利便性向上を求めているが、返事が重たい。ハピラインふくい㈱とのタイアップも考えて要望を続けたい。

JR越美北線は福井駅に乗り入れていることから、福井駅を発着、通過する車両との調整が必要となります。またダイヤ改正も東京発の新幹線等を中心にダイヤが決まることから、なかなか要望が受け入れられない状況です。

とはいえ、令和6年春の北陸新幹線福井開業(敦賀駅まで)は大きな変革となります。並行在来線はJRから分離され、第三セクターであるハピラインふくい株式会社による運行となり、大幅なダイヤ改正が予想されます。その機会を逃さず、大野市民にとって、また観光で訪れる方にとって利便性が高まる要望となるよう、早めの対策を求めました。

問 越前大野駅周辺活性化に向けた高校生ワークショップで出た提案は。

答 沿線の魅力をまとめた観光マップの作成と、文房具や特産品などの無人販売所を設置する2つの案実現に向けて内容を磨き上げていく。

若い高校生と地元まちづくりに取り組む団体、同じ越美北線沿線の福井市東郷地区住民によるワークショップで出た実現可能性まで考え絞られた2案。令和5年度からしっかり実施していくよう求めました。皆さんからも更なる利活用方策のご意見、お待ちしています。

問 星空観光などを進める上で重要となる夜の移動手段確保の状況は。

答 タクシーも公共交通機関であり連携は大切。需要の減少や運転手不足から夜間の運行を取りやめているが、利便性向上に向け、市公共交通活性化協議会で協議する。

行政が六呂師高原を「星空保護区」として国際認証を目指していますが、そこまでの移動手段や市内飲食店・宿泊業と連携した取り組みがまだまだ遅れています。タクシー業界も大変厳しい経営状況の中、いかに需要を生み出すか、併せてドライバー確保をどうしていくのか、行政による仕掛けが必要です。

需要は景気対策としての消費喚起を、ドライバー確保は昨年度末に積み立てた基金などを活用した人材確保策を大野市独自の策として実行するよう求めました。

問 JR越美北線終着駅、九頭竜湖駅から九頭竜ダムや岐阜県境などを訪れる二次交通の現状は。

答 観光需要は一定程度あるものの、移動手段としてはタクシーのみの状況。期間限定だが、市の支援により紅葉の時期に九頭竜湖駅から九頭竜湖を巡るツアーが実施されており、定着を期待する。

JR越美北線は残念ながら繋がらなかった岐阜県との越境路線「越美線」の歴史や思いをうまく利用して、特に終着駅である九頭竜湖駅における観光需要を取り込む二次交通の充実が求められています。

駅前から水陸両用バスに乗ってバス乗車したまま九頭竜ダム湖へ降り立つことや、石徹白川沿いを駆け上がって岐阜県境へ抜けるルートやその流域にある福井和泉スキー場、前坂キャンプ場、天狗岩などの観光スポットの活用など、九頭竜エリアは観光誘客を進める上での宝がたくさんあります。

越美北線は絶対に無くしてはいけません。単に乗って残すと呼びかけてもダメ。人が動くための熱意と沿線の魅力化を高めていくための仕掛けをどんどん政策提言していきます。

問 小中学校の再編によりスクールバス運行が増便となるが、コミュニティバスによる活用など、教育委員会事務局と市長部局における検討状況は。

答 公共交通の課題の一つである運転手の担い手不足は、再編に伴うスクールバス運行においても同様。中学校再編準備委員会通学安全部会で協議しているスクールバスの運行計画などを確認しながら、新しい交通体系でより利便性を高められないか関係者と協議していく。

朝および夕方の時間帯における公共交通の充実は、学校へ向かう児童、生徒の利便性とともに地域住民の貴重な足となるものです。現に、他県ではスクールバスのコミュニティバスとしての運行も行われており、大野市においても今回の地域公共交通計画策定、小中学校の再編をセットに検討を求めました。

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