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林議員が話題の大野市政やプロジェクトのを分かりやすく解説します。

政治家の役割、行政と議会の違いは何か

この記事は公開から2年以上経過しています。

先日来、複数の市民の方と議論となりました『政治家の役割とは何か』について、ぜひ共有しておきたいと思います。私なりに考える行政改革の根本は何か、議会制民主主義の限界、霞ヶ関含めた公務員頼み(政治への無関心)の体質が生んだ仕組みについてまとめてみました。

市長と議員の権限の違い

まず、どこの自治体でも同じですが、大野市の場合、市長がリーダーとなる行政機関(市役所)と議員18人で構成する議会が172億円(一般会計予算の規模)の使い道などを決める二元代表制の仕組みがありますが、予算編成する権利や人事の権利は議会にはありません。

そのため、どのような方針で予算編成するのかあらかじめ議会で質問したり、前年度に使われたお金(決算)について議論したりする中で、必要な予算の確保と不必要な予算の削減、廃止を求めることになります。その通りになるかどうかは予算案が示されて初めてわかります。

実際の予算を使う(執行する)のは、行政を担い全体の奉仕者として働く公務員(大野市の場合、正職員約320人)であり、市長が権限の一部を委譲しています。予算執行する職員の意識が変わらなければ、時代の変化に対応したものとはならず、今のような停滞を生んでしまいます。

選挙は誰にではなく、「何を託す」のかであるはず

では市長に与えられた予算編成もどれだけ裁量権を持って予算を組めるかというと、公共施設やインフラ資産の維持管理や補修、国や県からの負担金や委託金を受けて執行する扶助費(福祉、医療)などを除くと、ごく僅かです。

ここで指摘を受けましたが、選挙で何をもって評価するかの視点が、『何をやったか』の時代は終わったのではないかと。実際には工業出荷額や税収、人口の増減など、分かりやすい数値で示して評価すべきではないかと。

その指摘はその通りですが、実際の選挙、投票システムが変わっていないために『何をしたか、次に何するか(公約)』を示して選挙に臨むことになっています。有権者も比較できる共通の視点・ベクトルがないため、投票した理由がバラバラ、中には投票すら棄権してしまうなど、選挙を通じて大野市の将来を託したはずが、投票した責任含めて曖昧になってしまっています。

さらに候補者が定数(市長は当然1人ですが、市議会議員だと大野市では次回から16人)内だと無投票になる仕組みとなっており、有権者は意思表示すらできないことになります。

分かりやすい指標(現職と新人、市長と議員それぞれ)で比較を

私が考える仕組みとすれば、まず現職について数値化した上で○×で評価、その次に数値化された指標の改善を公約に掲げた新たな候補者を選ぶ方法(選挙を分けるイメージ)です。ただこれも、市長と市議会議員の権限が違いすぎることもあり、同じ選挙制度ではなく、それぞれの特性を生かした項目で評価が必要です。

特に議会議員を評価する視点が不明瞭であり、活動が見えず不要論がたびたび話題となりますが、これは次の点が挙げられます。

(例)

【公約】私は産業振興に力を注ぎます。具体的には地域内経済循環率2015年の65.4%を70%に引き上げます。
【活動】地域内経済循環率の必要性や重要性を議会を通じて訴え、予算執行する職員(行政)の意識を変えていく、民間への投資を促していくこと。
【結果】国の統計調査結果が算定年の2~3年後に公表されることから、次の任期までにその結果を評価できない。→何もしていない

また、私は行財政改革の必要性も訴えていますが、この改革は当然行政側との危機感の共有、トップの覚悟が必要です。市民へ不安を与えたり痛みを伴ったりすることになりますので、なぜ必要なのか具体的な根拠を示して改革を進めなければならず、先送りされがちです。

政治家の役割とは何か

行政(市長)と議会(議員)を選ぶ権利を持つ市民と、選ばれた政治家のことに触れていくと、過去の政治の結果が現在の大野市であり、将来の大野市のことであると気付かされます。

今さら過去は取り戻せませんが、予算編成を指示した当時の市長、その予算を認めた議会(議員)ともに誰も責任取らない仕組みであり、選挙で投票し選んだ市民の責任となりますが、そう思う市民はどこにもいません。あの時の市長は…議会は…と聞かされますが…。

○令和4年6月大野市長選挙

○令和4年7月参議院議員通常選挙

○令和5年2月大野市議会議員選挙

○令和5年4月福井県知事・県議会議員選挙

 

以上、長々と書きましたが、大野市では今年から来年にかけて選挙が続きます。有権者の方々との議論の中で出てきた大事な視点だと思いますので共有しました。ぜひ、さまざまな角度、考え方のご意見があると思いますので、さらに議論していきます。

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※日々鍛錬し、いつ来るとも分からぬ機会に備えよ!(心の教え)

(動画公開・令和4年3月代表質問)市民との対話、約束を果たす
https://ameblo.jp/hysyrkz/entry-12734976362.html

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