(自分磨き・備忘録)正論は時に意図しない暴力となる。ましてや権力ある人は…
更新日: 2025.11.24
#01人の育成
最近の出来事を俯瞰してみたとき、いろいろ考えることがあります。理事者(市行政)は説明したとするが市民の理解は得られていないことが多くあり、市民の不安が増幅し、市行政に対する信頼が揺らいでいます。
大野市文化会館を巡る議論でも
昭和41年(1966年)に建設された大野市文化会館は、令和8年(2026年)で60年が経過します。現状の市の方針は、耐震補強などは行わずに令和8年5月31日をもって現文化会館を閉館するとしています。
この場合、60年を迎えていわゆる施設の耐用年数を超過する施設は使わない(市長に使用許可の行政処分権限があるので使わせない)と理事者(市行政)が決めたということ。理由も含めて正論に感じますし、代替施設整備に向けた動きとも合致しています。
現在の文化会館を利用する市民にとっては、次の2点に対する回答を理事者(市行政)に求めています。
⑴文化活動として利用する市民は、新たな活動場所の確保
⑵地域のコミュニティ活動や避難所として利用する市民は、その代替施設
それに対する理事者(市行政)の方針と回答(現時点)は次のとおりです。
⑴学びの里めいりん(小学校併設)の講堂、平成大野屋平蔵などで利用していただきたい。使用感を確認する。
⑵近隣の集会所を利用していただきたい。大規模地震時の避難所はエキサイト広場を指定する。
⑴⑵ともに利用する市民にとっての回答として受け入れられておらず、結果として現在の文化会館を引き続き使うことを求めています。
→市議会としても文化活動を行う市民の声をしっかり聞いて対応すること、地域住民が不安になっている声を届けて対応を求めています【代替案の提示】
⭐︎これまでの経過はこちらからご確認いただけます。
もう一つ現在の文化会館を巡る議論の中で、市民の不安を増幅させたまま、説明がなされていない事案が続いています。市長の『(新たな整備は)踏みとどまる発言』は、市長自らが立ち上げた文化会館あり方検討委員会において整備に向けた議論が進む中、突如市議会で発言したもの。
市議会では、踏みとどまる発言に対して、あり方検討委員会に市長自らが出席して発言の意図や委員の理解を得る努力を求めましたが実現していません。
踏みとどまると決めた理由が正論だとしても、そのプロセスが利用する市民や関係者の意図しないものであり、いくら正論を並べても理解は進まずネガティブな印象だけが残ってしまってます。【説明責任の実行】
…(文化協会メンバーからの声)文化会館の整備に向けて、市役所職員もより良い方策を関係者と同じ方向を向いて議論してきたのに、あの発言以降、ご理解くださいの一点張り。文化振興を進めていくはずの職員が真逆の姿勢に変わってしまった。
市民に寄り添ってまず聞く(傾聴)と対等な立場で話す(対話)が重要であり、市民を不安にさせない行政運営手法に改善するよう求めています。
正論が意図しない暴力と言われる理由
仕事が早く、論理的に物事を進める人ほど、コミュニケーションの事故が起きやすい。
それはなぜなのか?
論理的な人は「正しいことを言えば、相手も理解してくれる」と無意識に考えていることがあります。
ただ、相手にとっては、「否定された」「決めつけられた」「上から目線に感じた」といったネガティブな印象を与えてしまうことがあるのです。



